地方再生を叫ばれる今、九州に特化した本作り、をしたりはしません
伽鹿舎について説明しようとするとき、必ず相手が言うことがある。 「いやいや、九州だけなんて、成り立たないでしょう」 「九州の作家ったってねぇ。住んでる人はあまりいませんよ」 もちろん、そのとおりだ。 そして、伽鹿舎...
伽鹿舎について説明しようとするとき、必ず相手が言うことがある。 「いやいや、九州だけなんて、成り立たないでしょう」 「九州の作家ったってねぇ。住んでる人はあまりいませんよ」 もちろん、そのとおりだ。 そして、伽鹿舎...
ロンドンでおいしいものを食べるにはどうすればいい? と尋ねられる事がある。必ず「バラマーケットに行くといいよ」と答える。木曜日から土曜日のみの営業だが、もしも日程があえば是非、と勧めるのだ。 250年以上もの歴史を持...
第4回 闘争の倫理 私の人生に強く影響を及ぼした奇妙な人たち。藤島大さん(以下・大さん) に続いて今回ご紹介するのも、早稲田大学ラグビー部の先輩たちです。大さんと作った単行本『人類のためだ。』も、元を辿れば早稲田...
容赦なく照りつける太陽の下、建物の影を踏んで歩く。首筋を伝う汗も一向に涼を運んではくれない。じっとりと肌にまとわりつく空気の重さすら感じる台湾の夏は、暑さが苦手な私にとって厳しい季節だ。 向かいの屋台で買ったレモンジ...
高い柵の向こう、白くそびえるバッキンガム宮殿は美しく、濃い青を溶かした空に国旗がはためいていた。 立ち止まり見上げていると、道の向こうからジョガーがやってきた。短パンにランニングシャツ。ひとまとめにした金髪をゆらし軽...
第3回 人類のためだ。 今、7月[tcy]30[/tcy]日発売予定の、単行本の編集作業に没頭しています。『人類のためだ。』というのが本のタイトルで、著者はスポーツライターの藤島大さん(以下、大(だい)さん)。ラグ...
ドラゴンフルーツにライチ、パイナップルやスイカ。台湾のスーパーは南国フルーツの宝庫だ。とりわけマンゴーに目がない私は、夏場に訪れる台湾でフルーツを買い込むのがお決まりだ。 日本では高価なマンゴーも、ここ台湾ではびっく...
見慣れないパッケージが一面に飾られた棚の前で、立ったりしゃがんだりを繰り返してもう半刻になるだろうか。焦れた家族が「決まった?」と話しかけてもなお、私はぐずぐずといくつかの箱を手にとっては棚に戻すという動作を繰り返して...
足下でランプが青く光る。その明滅するイルミネーションさながらの美しい光に誘われるように、列車が到着した。ホームに滑り込んできた車体の電光掲示板には漢字と英語で行き先が表示され、開いたドアから吐き出された人たちは、一斉に...
世界で初めての地下鉄が運営された頃、日本はまだ江戸時代だった。新撰組が結成された年だ、と書けば、ロンドンの地下鉄の歴史を少しは感じてもらえるだろうか。 いや、そんなことを知らなくても、実際に乗ってみればいい。 ロン...