空色の地図 ~ロンドン編~3 スーパーマーケット 久路

 見慣れないパッケージが一面に飾られた棚の前で、立ったりしゃがんだりを繰り返してもう半刻になるだろうか。焦れた家族が「決まった?」と話しかけてもなお、私はぐずぐずといくつかの箱を手にとっては棚に戻すという動作を繰り返して...