空色の地図 ~ロンドン編~7 ロンドンの建物 久路
小学3年生のころだろうか、ご多分に漏れず私はシャーロック・ホームズの虜になった。学校の図書室でシリーズ作品を読み、近くの図書館では少年探偵ものを借りた。インターネットも無く今ほど情報が豊富でない時代、本の中に描かれるロ...
小学3年生のころだろうか、ご多分に漏れず私はシャーロック・ホームズの虜になった。学校の図書室でシリーズ作品を読み、近くの図書館では少年探偵ものを借りた。インターネットも無く今ほど情報が豊富でない時代、本の中に描かれるロ...
第5回 独考独航 「倚(よ)りかからず」 詩人の茨木のり子さんが残した言葉です。 もはや できあいの思想には倚りかかりたくない もはや できあいの宗教には倚りかかりたくない もはや できあいの学問には倚りかかり...
台北市に向かう高速道路は混雑していた。 関空を飛び立ち到着した桃園空港は、台北から車で1時間ほどの距離にあった。市内へ向かう方法としてはリムジンバスとタクシーが一般的だ。生憎と私の泊まるホテルは、リムジンバスの停車駅...
『間に合うかな』内心のドキドキを友人に悟られないよう、急ぎ足で階段をのぼる。薄暗い地下鉄の通路を抜けると、地上の光が見えた。明るさに慣れない目で辺りを見渡す。ツアーの時間まであと20分。すぐにタクシーを捕まえなくては、間...